HGBFストライカージンクス

 HGBFストライカージンクス完成しました。

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 Twitterにも書きましたが、旧日本海軍第653航空隊の零戦52型を意識してみました。ただ、部隊番号を貼ってから機体番号も貼ることにしたので、尾翼の「653-131」のようにはならず左右逆になっているのはご愛敬。

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 本体はほぼ無塗装。スミ入れをした後、プレミアムトップコート(つや消し)を全体に噴いてあります。GNスマートガンはファントムグレー。GNディスチャージャーはニュートラルグレーです。
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 最初は武器だけ塗装して、本体はスミ入れのみでトップコートを噴く気は無かったのですが、ゲート処理跡にペーパーをかけた部分が思いのほか目立ってしまったためデカールの練習も兼ねてトップコートまでやることにしました。
 デカールは全て「ガンダムデカール鉄血のオルフェンズ汎用1」です。数字とコーションマークはそのままですが、他はカットしてアレンジしています。

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  これまではロボットメカモデルにデカールを使ってこなかったため、水性トップコート(しかもプレミアム)を使うのもはじめてで、かなり苦戦しました。通常の水性トップコートはわかりませんが、プレミアムトップコートの場合、薄めに噴こうとすると粒子が散ってしまって粗が目立ち、入念に噴きすぎると白化します。
 結果、失敗しまくって、乾燥後にラッカー薄め液と水を使って布で拭き取り、やり直すこと数度。意外だったのは、この工程で脱落したデカールがほとんど無かったことです。
 失敗の原因はあまりに久しぶりだったため、私がスプレーの噴きつけ方を忘れていたのが半分、残りはプレミアムトップコートの特性上、乾燥が早く塗装中でもスプレーの噴射口を適宜拭ってやらないと、そこに乾燥したトップコートの破片がこびりつくからです。これにすぐ気づけなかったのが痛かったです。

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 この他、気になるところは多々あるのですが、修正していると切りが無くなって完成しなくなるので、ここで切り上げました。
 それから、プレミアムトップコートの特性なのか、キットの個体差なのかパーツの接合が緩い部分があって、特に右の手甲と足首の装甲板がぽろりしまくります。前者はマスキングテープを噛ませて対応してますが、後者は接着した方がいいかも……。

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 カラーリングが零戦より淡いため、陸上自衛隊10式戦車のマーキングも参考にしています。デカールは当初、あちこちに貼っていたのですが、トップコート修正の段階で脱落しました。ただ、完成してみると、これくらいのバランスで丁度良かったようです。

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 幸いあんまり目立っていませんが、合わせ目消しもやっていません。というより、イラストや設定画に沿って合わせ目を消していくと、整備はどうするんだろう? な疑問が出てくるため、ガンプラに限らず合わせ目消しは基本やらないことにしています。

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 実際、このストライカージンクスもアニメ本編とはかなり機体のラインが異なります。アニメの方は映像としての見栄え、模型の方は立体としての見栄えを優先させた感じですね。
 というわけで、模型の方はこちらの独自解釈を持ち込むことにしています。逆にその辺の差異が少ないフレームアームズなどは、工作技術が追いつく範囲で合わせています。

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 ちょっとしたこだわりとして、肩の部隊番号と機体番号が前方と後方で左右逆になるようにしてあります。これは、戦闘などで片腕が脱落した場合でも他機から認識しやすいと思ったからです。人型ならではの配慮が必要かな、と。
 あと、GNディスチャージャー背面の肉抜き穴をエポパテで埋めました。

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 よって、両肩にシールドを装備するとこうなります。機体番号のシールドを左肩に標準装備させた方が良かったかなとも思ったのですが、653の方が主張が強いので部隊番号の方を付けてあります。実際、運用する場合は機体番号を付けた方がいいでしょうね。

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 ストライカージンクスは発売時から注目していて、特にドーム型の四つ目が陣笠っぽいところに惹かれました。一応、頭部アーマーの下の顔も塗装してありますが、着脱する気が皆無のため撮影もしていません。トップコートの塗膜が干渉して、剥がれるのが嫌だというのもあります。でも、こういうところを塗るのと塗らないのでは、大きな違いだったりもします。

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 そんなわけで、最大の改造がこちら。この背面ユニット基部の肉抜きをジャンクパーツ(HGUCデルタプラスの手甲)で埋めました。頭が大きいのであんまり目立たないのですが加工の効果は絶大です。本当はプラ板を使った方がツライチ合わせができるので見栄えは良いのですが、それをやると全塗装しないといけなくなるので……。

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 成形色と似たような色を作って誤魔化してあります。個人的な感想ですが、トップコートはラッカーつや消しの方が良いかもしれません。00系は可動を強く意識しているため、塗膜によってクリアランスが厳しくなることはまずないと思います。なお、おおよそ部位ごとに分解した状態でトップコートを噴いています。キット付属のシールはセンサーアイのみ使用しています。

 上にも書きましたが、今回はトップコートの塗膜によるパーツ同士の干渉を気にしすぎて慎重にやりすぎたためか、接続が緩い部分をあります。改修したいのですが、クリアなどを塗って塗膜を作るくらいしか思いつきません。
 以前、接着剤で膜を作って軸を太らせるというやりかたを見かけて試してみたのですが、これだと接着剤の成分が表層の素材を溶かしてしまうので一時的には機能しても、最終的には逆効果なのでオススメしません。少し考えればわかることなのですが、一時的でも上手く行ってしまうと当然のことに気づけなかったりします。

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「653空、発艦、始めてください」
「よーそろー。第一飛行隊、発艦はじめ!」
みたいな(笑)

 というわけで、機体番号の由来はマリアナ沖海戦時に瑞鳳所属だった第653航空隊の零戦52型です。ハセガワのキット解説によれば、131号機は瑞鳳小隊長機(指揮官機)らしいです。これは「第653航空隊の第1飛行隊第3飛行分隊機番1の機体」のことだな、と判断しました。マリアナ沖海戦での生還機でもあります。

 なぜ指揮官機=飛行隊長機なのに第3分隊なのかというと、当時の三航戦(第三航空戦隊)の編制が1番艦千歳(戦隊旗艦)、2番艦千代田、3番艦瑞鳳だったからです。653空は基地飛行隊として編制されており、零戦の割り当てが6、6、7機だったためです。マリアナ沖海戦では、航空隊司令が千代田、飛行長が千歳、副長と飛行隊長が瑞鳳乗り組みという一見するとちぐはぐな配置になっています。
 ここでの機番というのは、機体そのものに割り当てられた番号なので、10になったらどうなるんだろう? と思ったのですが。比較的画像資料が残っているのは、マリアナ沖海戦以降なので、ハセガワの見解に手元の資料をすり合わせて131を上記のように解釈しました。
 参考にしたのは、『空母瑞鳳の生涯(桂理平著)』と当時の瑞鳳及び瑞鶴の戦闘詳報、マリアナ沖海戦後ですが当時の653空が出てくる映画『雷撃隊出動』です。本や映画はともかく、意外と一次資料が残っているので驚きました。

 

 以下、塗装部分のカラーレシピと参考文献です。塗料は全てMrカラー(クレオス)。特に付記のないものは、ラッカー塗料筆塗りです。

 ・GNスマートガン:ファントムグレー(ガンダムカラー/UG15)
 ・GNビームサーベル:エクストラシーグレー(333)
 ・GNディスチャージャー:ニュートラルグレー(スプレー)
 ・大腿部スラスター:ジャーマングレー(エナメル)
 ・スミ入れ:スミ入れブラック(エナメル)&スミ入れシャープペン
 ・頭部スリット他ブラック:セミグロスブラック(エナメル)
 ・背部ユニット肉抜き穴:グリーンFS34092(302)+ガルグレー(11)を7:3で混色
 ・デカールガンダムデカール鉄血のオルフェンズ汎用1×2
 ・全体仕上げ:水性プレミアムトップコート(つや消し)

 

空母瑞鳳の生涯―われ等かく闘えり

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