田宮模型の1/32 ミニ四駆PROシリーズ No.54トヨタ ガズー レーシング WRT/ヤリス WRC(MAシャーシ)を筆塗り部分塗装で作りました。
ミニ四駆の進化が目覚ましく、昨年フェスタジョーヌ・ブラックスペシャルを作った際に面食らったものでした。
子供の頃に遊んでいたミニ四駆とはシャーシから駆動系に至るまで走行特性が根本的に異なっていたことも驚きでしたが、なにより実際に組んでいく中でボディをはじめとする外装の出来の良さに驚かされました。
ヤリスWRCのキットは、ボディの白が成形色でリアウイングとボンネット上のインテークなどの一部を除いてシールが同梱されています。元々、無塗装コンペ第二弾として用意したキットだったのですが、これリアウイングが白いといまいち締まらないのですよね。そこで方針を転換して、部分塗装にすることにしました。
使用した塗料はMr.カラーのセミグロスブラック(92)のみです。説明書の塗装指示ではリアウイングがブラック、インテークがセミグロスブラックだったのですが、実車の写真や動画を見ているとブラックでは艶がありすぎるように思えたため、セミグロスブラックで統一しました。
タミヤカラーとMr.カラーでは同じ色でも発色が微妙に違うのですが、基本色に関しては気にするほどの差はありません。ブラックに関してならタミヤの方が光沢強めでしょうか。
キットの紹介ページにあるヤリスWRCの解説リンクは2018年のものなのですが、キットが再現しているのは2019年バージョンです。そうして実車の情報を集めていくと、2020年の最新バージョンが付属シールを活かす上で最適に思えたため、2020年バージョンのカラーリングを参考に塗っています。
というわけで、アレンジバージョンです。
リアウイング、ボンネットのエアインテーク、カナード、バンパー両サイド、前輪上のダクトが塗装した部分です。
カナードのスポンサーシールの白が良い感じに浮き立ちました。
写真を撮ってアップしてからリアウイングのシールがちょっとめくれているのに気付いたので、いまは修正してあります。
リアウインドウのドライバー名が独立したシールだったら、勝田貴元選手の名前を入れたかったです。今回はチャンピオンの敬意を表して。
トップビュー。ボンネットのスポンサーロゴが傾いているような気がするのですが、これ「DENSO」が斜体なのと撮影時の角度の問題です。あんまりこだわりすぎると事故るのでこのままにしました。
リアウイングは質感を出すためにわざと筆むらを作って塗膜を厚めにしています。
このリアビューは好きなアングルです。
シールを貼るのに結構苦戦しました。考えてみれば、デカールにせよシールにせよ大判のものを貼るのは久しぶりでした。曲面なので最初の固定位置の決め方とその角度が重要になってきます。
今回は部分塗装なのでマスキングは最低限です。
最低限と言いつつフロントウインドウまで覆ってあるのは、塗装する際に持ちやすくするためと筆が滑った際の予防措置です。リアウイング基部からにょっきり生えているのは爪楊枝です。パーツ側に適当な棒(大抵はランナー)をマスキングテープで固定して、乾燥時に固定冶具で挟んだ方が楽な場合はこうしています。
使用したマスキングテープは、クレオスのマスキングテープとタミヤの曲面用マスキングテープの二種類。バンパー部分にちょこっと見えている白いテープが曲面用マスキングテープです。商品名通り曲げて貼れるので、カーモデルなどの曲面マスキングには重宝するのですが、エアブラシもしくはスプレー塗装での使用を想定しているためか、筆塗りだと筆に染み込んだ薄め液と塗料が流れ込んでしまうことがあります。
シールを貼る直前はこんな感じです。良い感じの黒になりました。
予想通りマスキングテープを剥がした直後はあちこちに塗料の染み出しがあったので、薄め液を綿棒やキムワイプに染み込ませて拭き取りました。
今回の場合は、塗装面の上にマスキングするわけではないので、この修正作業込みで希釈度を変えての重ね塗りを行っています。普段なら注意すべき筆むらも材質の違い(特にリアウイング)を表現するために逆に利用する方向で塗っているため、染み出しやすい塗り方でやっていることも関係ありますね。
あらためて、シールを貼って完成したものがこちら。
以前作ったフェスタジョーヌ・ブラックスペシャルが見栄えにこだわりすぎた上に限定ボディを使ってしまったため、補修が難しくなり走らない四駆になったので、今回は走る四駆を目指しました。
筆塗りなのでリタッチは簡単。WRCカーなんだから生傷上等! ってな勢いで作ったのですが、走らせる場所(コースがあるお店に行けない)が無いことに完成してから気付きましたorz
ちなみに、以前作ったフェスタジョーヌ・ブラックスペシャルは、走らない仕様のくせに足回りが贅沢です。
ヤリスWRCが本格稼働した暁には、このスーパーハードタイヤは強化ホイールごと移植すると思います。
この2台を並べてみるとこんな感じです。
ラリーカーとサーキットカーが並んでいる感じです。
ガチで速さを求めて作るとしたら、多分ボディがもっと軽くて大径タイヤも使える車種の方がいいと思います。逆に模型として作ることも楽しみたいのなら、こうした実車ベース(架空車も含む)の車種が面白いと思いました。