篤見唯子『スロウスタート11』芳文社

 

 内容たっぷりの11巻。連載開始から10年だそうで、一つ一つの出来事をじっくりゆっくり描けるのはやはりすごいなと思った。

 描いている出来事もちゃんと絵になる瞬間があって、それをしっかり捉えているのが読んでいてわかる。

 どきどきスイッチする視点の切り替えによる景色の見え方の違いも上手くて、主観(エピソードの主役)が変わるとちゃんとそのキャラに沿った描き方(見せ方)になっているのもこの作品の長所だと思う。

 本棚に11巻並ぶとなかなか壮観だね。